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ハンドメイドの売上と経費の記録のつけ方|手取りの計算式と月ごとの集計表の作り方【確定申告の準備】

公開:2026-10-15

「売上はだいたい覚えている」「レシートは箱に入れてある」――それでも、年の終わりに「結局いくら残ったの?」と聞かれると答えられないことが多いものです。 この記事では、ハンドメイド販売の売上と経費を何をどう記録すればいいか、手取りの計算式、月ごとの集計表の作り方を、計算例つきで説明します。 確定申告が必要かどうかの考え方は確定申告の記事に書いたので、ここは「記録のつけ方」に絞ります。

1. 売上は「お客さんが払った金額」で記録する

minneやCreemaから振り込まれるのは、手数料が引かれたあとの金額です。帳簿に書く売上は、作品代+お客さんが払った送料。引かれた手数料は、売上とは別に「経費」として記録します。 売上1件について残しておくのは、次の5つで足ります。

  • 日付:売れた日(入金日ではなく、注文が確定した日が一般的)
  • 内容:作品名と点数
  • 販売先:minne・Creema・メルカリ・イベントなど。手数料の計算に使います
  • 作品代と、もらった送料:送料込みで売ったなら作品代だけ
  • 払った送料:自分で発送したときの実費

2. 手取りの計算式と、販売先による違い

手取り =(作品代 + もらった送料)− 販売手数料 − 払った送料

手数料は販売先によってかかり方が違います。minne・Creema・BASEは送料にも手数料がかかるので、送料別で出品しても、もらった送料の約1割が引かれます。 メルカリは作品代だけにかかりますが、送料込みで出品するのが普通なので、送料は自分の負担です。同じ「2,000円の作品を送料240円で送る」を5通りで比べると、こうなります(手数料は2026年10月時点の目安)。

販売先売上手数料払った送料手取り
minne(送料別)2,240円239円240円1,761円
Creema(送料別)2,240円239円240円1,761円
BASE(送料別)2,240円188円240円1,812円
メルカリ(送料込み2,240円)2,240円224円240円1,776円
イベント・手渡し2,000円0円0円2,000円

ネットで売ると、同じ2,000円の作品でも手取りは1,761円前後。手数料の比較は販売サイトの手数料比較、送料込みにするかどうかは送料込みと送料別の比較で詳しく書いています。

3. 経費は「分類」と「金額」だけ決めておく

経費の記録でいちばん止まりやすいのが「これは何費?」です。最初から正確な科目を決める必要はなく、ハンドメイド販売でよくある分類に分けておけば、申告のときに科目へ写せます。

分類例申告のときの科目の目安
材料費パーツ・布・糸・レジン液・金具仕入金額(売上原価)
梱包材・送料台紙・袋・封筒・緩衝材、サンプルの発送荷造運賃
販売手数料・振込手数料minneなどの手数料、振込手数料支払手数料
道具・備品ペンチ・ミシン・UVライト(1つ10万円未満)消耗品費
イベント出展料・什器・交通費雑費・旅費交通費
販促・通信ショップカード、広告、ネットショップの月額広告宣伝費・通信費

販売手数料と、お客さんに送った送料は、売上1件ごとに決まるので、売上の記録に入れておけば経費に自動で入ります。レシートは分類ごとに封筒に入れておくか、写真を撮っておくだけで十分です(帳簿は7年、領収書などの書類は5年の保存が国税庁の案内で求められています)。

4. 月ごとの集計表を作る

月に1回、売上と経費を集めて、こういう表にします。利益=手取りの合計−経費の合計。この例は、10月にピアス(minne)・ブローチ(メルカリ・送料込み)・イベントで3点、11月にピアス2点(minne)とネックレス(Creema)が売れ、材料・梱包材・出展料を買ったときの数字です。

月件数売上手数料払った送料手取り経費利益
10月38,240円389円450円7,401円6,800円601円
11月27,800円832円600円6,368円2,500円3,868円
合計516,040円1,221円1,050円13,769円9,300円4,469円

10月は出展料と材料の仕入れがかさんで利益601円、11月は仕入れが落ち着いて3,868円。月ごとに見ると「売れたのに残らない月」の理由(仕入れ・出展料・送料)がはっきりします。

5. 年の終わりに見る表は3行

確定申告の準備として最後に必要なのは、次の3つの数字です。

項目この例中身
売上の合計16,040円作品代+もらった送料
経費の合計11,571円販売手数料1,221円+送料1,050円+材料・梱包材・出展料9,300円
所得の目安4,469円売上−経費。給与がある人は、これが年間20万円を超えると所得税の確定申告が必要になる目安(住民税の申告は別)

雑所得として申告するなら、国税庁の確定申告書等作成コーナーに売上と経費の合計を入力できます。事業所得で青色申告をするなら、分類ごとの金額を科目に写して決算書を作る(または会計ソフトに移す)ことになります。 厳密には、年末に残っている材料や作品はその年の経費から外す考え方があるので、年末に残っている材料のおおよその金額もメモしておくと安心です。

6. 手で表を作るのが面倒なら

この記事の計算と集計をそのまま道具にしたのがうりあげ帳です。日付・内容・販売先・金額を入れると、手数料を引いた手取りがその場で出て、月ごとの表と年の集計(科目の目安つき)が自動で作られます。 登録不要で、データは端末の中だけ。値段を決めるときはねづけ帳、送り方を選ぶときははこび帳と、同じ手数料・送料の数字でつながっています。

まとめ

  • 売上は「作品代+もらった送料」で記録し、手数料は経費に分ける。
  • 手取り=売上−販売手数料−払った送料。minne・Creema・BASEは送料にも手数料がかかる。
  • 経費は分類だけ決めて、レシートは分類ごとにためる。帳簿7年・書類5年の保存。
  • 月に1回、売上・手数料・送料・経費・利益の表を作る。年末は売上・経費・所得の3行。
  • 申告が必要かどうか、科目の最終判断は税務署・税理士に。

税の説明は2026年10月時点で国税庁のタックスアンサー(No.1900、No.2080)で確認した範囲です。制度や金額は変わるので、最新の案内を確認してください。

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