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ハンドメイド販売の確定申告はいくらから?|副業20万円の基準・経費になるもの・記録のつけ方

公開:2026-10-15

ハンドメイドの売上が増えてくると気になるのが「確定申告は必要?」という問題です。 この記事では、一般的な考え方と、ふだんから何を記録しておけばいいかを、専門用語をなるべく使わずに説明します。

※この記事は一般的な情報です。金額の基準や制度は年によって変わり、ご自身の状況(給与の有無、扶養、他の収入)で結論が変わります。 最終的な判断は国税庁のサイト、税務署の相談窓口、税理士で確認してください。

1. 「いくらから」は売上ではなく「利益」で見る

よく聞く「20万円」の基準は、売上(お客さんが払った合計)ではなく、所得=売上から経費を引いた利益の話です。

状況一般的な目安
会社員・パートなど給与をもらっていて、副業でハンドメイドハンドメイドの所得(利益)が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要。20万円以下でも、住民税の申告は市区町村に必要
給与がなく、ハンドメイドが主な収入(専業主婦・主夫など)所得が基礎控除などの控除額を超えると申告が必要。控除額は年によって変わるので国税庁のサイトで確認を。配偶者の扶養に入っている場合は、扶養の基準にも影響する

売上50万円でも、材料費・送料・手数料などの経費が35万円あれば、所得は15万円です。 逆に言うと、経費をきちんと記録していないと、本来より多い所得で申告することになります。

2. 売上はいくらで数える?手数料を引く前の金額

minneやCreemaから振り込まれる金額は、販売手数料と振込手数料が引かれたあとの額です。 売上はお客さんが払った作品代(+送料)で数え、引かれた手数料は経費として別に記録します。 結果の所得は同じですが、売上の規模を聞かれたときの答えが変わるので、分けておくのが基本です。

3. 経費になるもの

ハンドメイド販売のために使ったお金は、基本的に経費です。

  • 材料費:パーツ、布、糸、レジン液、金具など
  • 梱包・発送:台紙、袋、封筒、緩衝材、送料
  • 販売にかかる手数料:販売手数料、振込手数料、決済手数料
  • 道具:ペンチ、ミシン、UVライトなど(1つ10万円未満なら、買った年の経費にするのが一般的)
  • イベント関係:出展料、交通費、什器
  • 撮影・販促:撮影用の布や小物、ショップカードの印刷代、広告費
  • 勉強:技法の講座、書籍
  • 通信費・光熱費の一部:自宅で作業しているなら、使っている割合(たとえば2〜3割)を経費にする「家事按分」という考え方があります

ねづけ帳などのツールの料金、ネットショップの月額費用も経費です。 いっぽう、自分の工賃は経費にはなりません(利益がそのまま自分の取り分です)。

4. 所得の種類:多くの人は「雑所得」から

副業で、規模がまだ小さいうちは「雑所得」として申告するのが一般的です。 売上が大きくなってきて、帳簿をつけて継続的に事業として行うなら「事業所得」にして、開業届と青色申告(最大65万円の控除)を使う選択肢があります。 どちらにするかで手続きと節税の幅が変わるので、年間の売上が数十万円を超えてきたら、一度税理士や税務署に相談する価値があります。

国税庁の通達(2022年10月改正)では、帳簿をつけて保存していれば一般に事業所得に区分される場合が多く、帳簿がなく収入が300万円以下なら「業務に係る雑所得」とされています。 帳簿があっても、収入がごく少ない(例年300万円以下で主な収入の10%未満)場合や毎年赤字で改善の取り組みがない場合は、個別に判断されます。 青色申告をするには、その年の3月15日まで(1月16日以後に始めた場合は開始から2か月以内)に青色申告承認申請書を出す必要があります。 開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)は、2026年10月時点の国税庁の案内では、事業を始めた年分の確定申告書の提出期限までに出すことになっています。

5. ふだんから記録しておくこと

申告の時期にまとめてやろうとすると、どの材料をいつ買ったかが思い出せません。月に1回で十分なので、次を表にしておきます。

記録するものどこを見ればわかるか
売上(日付・作品・金額・販売先)各販売サイトの売上一覧・注文履歴
販売手数料・振込手数料販売サイトの売上明細・振込明細
送料郵便局やコンビニのレシート、匿名配送の明細
材料費・梱包材・道具レシート、ネット通販の注文履歴(スクリーンショットでも可)
イベント費用出展料の振込記録、交通費のメモ
  • 白色申告でも、事業所得がある人には記帳と帳簿の保存が義務づけられています(帳簿は7年、領収書などの書類は5年)。雑所得でも、前々年の収入が300万円を超えると書類の保存が必要です。
  • レシートや明細は、紙でもデータでも保存しておきます。
  • 厳密には、年末に残っている材料や作品は「その年の経費」ではなく翌年に回します。年末に残っている材料のおおよその金額をメモしておくと安心です。
  • ハンドメイド専用の口座やカードを分けると、仕分けがかなり楽になります。

6. 便利な道具

  • 国税庁の確定申告書等作成コーナー:画面の案内どおりに入力すると申告書ができます。雑所得なら、売上と経費の合計がわかれば入力できます。
  • 会計ソフト(無料プランあり):売上が増えて事業所得にするなら、帳簿づけはソフトに任せたほうが確実です。
  • うりあげ帳(無料):売れた作品と使ったお金を記録すると、手数料を引いた手取り、月ごとの利益、年の売上・経費・所得の目安が出ます。記録のつけ方は売上と経費の記録のつけ方に。
  • ねづけ帳のCSV出力(有料版):作品ごとの材料費・価格の一覧を書き出せるので、原価の根拠を残しておくのに使えます。

まとめ

  • 基準は売上ではなく「売上 − 経費」の利益。
  • 材料・送料・手数料・道具・出展料は経費。レシートと明細をためておく。
  • 売上は手数料を引く前の金額で数え、手数料は経費として記録。
  • 迷ったら税務署か税理士に。制度や金額は毎年変わります。

そもそも利益が出る値段になっているかは、値段の決め方と時給の記事で確かめられます。

出典(2026年10月に国税庁のページで確認):タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」、No.1500「雑所得」、No.2080「白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」、No.2072「青色申告特別控除」、所得税基本通達35-2の改正(令和4年10月7日)の解説、手続「所得税の青色申告承認申請手続」「個人事業の開業・廃業等届出手続」。住民税の申告は、お住まいの市区町村の案内を確認してください。

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